いきもの通信 Vol.499 [今日の勉強]「害虫の科学的退治法」台湾版が発売/台湾では害虫の名前はどう書くの? 

Vol. 499(2010/11/7)

[今日の勉強]「害虫の科学的退治法」台湾版が発売

台湾では害虫の名前はどう書くの?

昨年出版した「害虫の科学的退治法」(ソフトバンク・クリエイティブ)が台湾でも発売されました(2010年6月発売)。私の著書が国外で出版されるのは初めてですので、ちょっと紹介します。

台湾版のタイトルは「超厲害的驅除害蟲科學法:蟑螂看你往哪逃!」です。
「厲害」は「はなはだしい」という意味ですので、前半は「とってもすごい害虫駆除の科学的方法」、後半は「ゴキブリがあなたを見て逃げ出す!」という意味になるんでしょうか?

出版社は晨星出版(Morning Star)です。

晨星出版はソフトバンク・クリエイティブ社のサイエンス・アイ新書シリーズの一部を翻訳出版しています。「害虫の科学的退治法」もそのひとつとして翻訳されたわけです。ちなみに「害虫の科学的退治法」は14冊目です。
台湾には新書サイズは流通していないためか、新書よりもやや大きな判型になっています。内容は日本語版をそのまま翻訳したものです。イラストもそのままです(そのため一部のオノマトペが日本語のままになっています。台湾では日本のマンガが人気とのことなので、これはこれで意味が通じるのかも)。

日本では購入できないようですが、台湾の通販サイト「博客來」のページを紹介しておきます。
ちなみに定価は270元、日本円では700円ちょっとですね。日本語版は1000円ですので安くなってます。半分のページが白黒になっているので、その分安くできているのでしょうか(日本語版はオールカラー)。


ところで、「害虫の科学的退治法」は電子書籍版のリリースも近く予定されています。こちらもご期待ください。


さて、あまり書くこともないので、以下では台湾では害虫の名前を何と書くのか見ていくことにしましょう。

害虫=害蟲

ゴキブリ=蟑螂

クロゴキブリ=煙褐蟑螂

同書台湾版では「澳洲蟑螂」となっていますが、これはコワモンゴキブリのことです。誤訳なのか、それとも台湾では見かけない種なので混同したのかもしれません。
ちなみに「澳洲」とはオーストラリアのことです。

チャバネゴキブリ=德國蟑螂

「德國」とはドイツのこと。種小名は「germanica」なので間違いではありません。

チョウバエ=蛾蚋

「ガのようなハエ」という意味。
「蚋」は日本語では「ブユ」という意味ですが、台湾ではハエ類の一部も指すようです

ノミバエ=蚤蠅

ショウジョウバエ=果蠅

果物に来るハエなので「果蠅」ということですね。

カ=蚊子
チカイエカ=地下家蚊

カ類全般を指す時は「子」をつけているようです。チカイエカはそのまんま。

ユスリカ=搖蚊
クロバネキノコバエ=黑翅蕈蚋

これらもそのまんまの名前ですね。

シバンムシ=標本蟲

日本語での「ヒョウホンムシ(類)」はシバンムシ類とは別の種類です。でも近縁の種類です。

アリ=螞蟻

ちなみに、女王アリ=蟻后、働きアリ=工蟻です。

チャタテムシ=嚙蟲

日本語でも「チャタテムシ目」は「噛虫目」とも書きます。

ムカデ=蜈蚣
ゲジ=蚰蜒
ヤスデ=馬陸

実は日本語でも同じ漢字を使います。私も調べてはじめて知りました。

アブラムシ=蚜蟲

「蚜」自体がアブラムシを意味します。


著者略歴を見てみると、「タヌキたちのびっくり東京生活」のことも当然載っていますが、タヌキは「狸貓」と書くようです。「貓」とはネコのことですので「タヌキネコ」ということになりますが…タヌキはネコ科ではなくイヌ科ですので、せめて「狸犬」としてほしいところですね。
ただ、「猫」は中国語では中型食肉目動物全般を指すこともあるようですので、全然間違っているというわけでもないのでしょう。
さらに台湾版Wikipediaによると、「狸」「狸貓」は「豹貓」(ベンガルヤマネコ)、「貉」(タヌキ)、「果子狸」(ハクビシン)、誤用で「浣熊」(アライグマ)を指す、とあります。
さらにタヌキの別名として、貉子、貍、獭狸、大山猫が挙げられています。


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