[EXTRA]電子書籍発売「東京タヌキ探検隊!ガイドブック 都会でタヌキに出会ったら」
久々の私自身の新刊の紹介です。
今回は電子書籍です。紙の本ではありません。
今回の電子書籍のそもそものきっかけは昨年(2013年12月)の第5回ニコニコ学会βでした。ですのでまずはその話から。
ニコニコ学会βについてはホームページをご覧ください。「学会」といっても堅苦しいものではなく、誰でも参加ができる開かれたものです。扱うテーマも雑多です(情報科学系に偏っていますが)。
ニコニコ学会βの「研究してみたマッドネス」はさまざまなジャンルの自薦他薦の研究者たちが3分間の持ち時間で自分の研究を発表するというものです。その「研究してみたマッドネス」で宮本が発表したのです。
当日のニコニコ学会の映像はニコニコ生放送で見ることができます(会員登録必要)。最初から最後まで見ると8時間以上にもなってしまいますので、「研究してみたマッドネス」だけでもご覧になってください。
全体のタイムシフトチャプター
ニコニコ学会βはどうしても技術系・情報系の方向にコンテンツが偏ってしまいがちで、私の発表はかなり異色だったのではないかと思います。
さてニコニコ学会から数日後、ブックウォーカー編集長から電子書籍を書かないか、というメールをさっそくもらったのでした。ブックウォーカー編集長も当日会場にいらしゃっていたようです。
こちらとしては、前に書いたタヌキの本(2008年)以降も新しい展開がありましたので、そろそろ新しくまとめたコンテンツを出したいなあとは思っていたので、この企画に乗ることにしました。電子書籍がもうからないことは、もちろん最初からわかっていました(笑)。
ですが、1月は東京タヌキ探検隊!の毎年恒例の報告書の作成で忙しく、最初の打ち合わせは1月末になってしまいました。
それから2週間かからずに第1稿を書き上げました。私も仕事があるので毎日執筆に時間が取れるわけではありません。実質的には10時間もかけずに書いてしまっています。
2月末にはほぼ完成稿(および図版のためのデータ)を提出、それから校正や図版のチェックなどを経て4月上旬に編集作業が終了しました。
そして4月24日発売(第6回ニコニコ学会βに間に合わせた!)、という驚異的なスピードだったのでした。
なぜ執筆がそんなに速かったのかというと、今回は取材の必要が無かったためです。過去の蓄積だけで十分まかなえる内容でした。イヌとネコの雪の上の足跡の写真は2月の大雪の時に撮ったもので、これが唯一の取材のようなものです。
また、全体の文字数がかなり少なかったということもあります。今回の出版社はブックウォーカーという電子書籍専門の会社で(他社の電子書籍の販売も行っています)、「ミニッツブック」というシリーズとして発売されます。ミニッツブックは「読了時間がひとめでわかる、コンパクト&低価格な電子書籍」がコンセプト、つまり文字数を抑えた本なのです(価格もその分お安くなります)。
こちらとしては、余計なことを書かずに内容をしぼり込まなければならなかったのですが、そのために原稿執筆の速度も速くなったのでした。
もうひとつ、2月は目撃情報メールが少ない、ということも進行速度に貢献しているかもしれません(笑)。目撃情報は冬に少なく、夏に多いというのがいつもの傾向です。コウモリもまだ冬眠中ですから東京コウモリ探検隊!もやることがありません。
さてさて、電子書籍そのものの紹介をしましょう。
書名は
「東京タヌキ探検隊!ガイドブック 都会でタヌキに出会ったら」
です。
(ブックウォーカーの紹介ページ)
内容はタヌキ、ハクビシンを中心にアライグマ、アナグマの解説、東京タヌキ探検隊!の歴史について書いています。
ボリュームは少ないのですが、一通りのことがわかるようになっています。
本書はKindleなどいろんな電子書籍ストアで取り扱っていますので、お好きなストアで買ってください。
実は「東京タヌキ探検隊!」についての本はこれが初めてとなります。
前の「タヌキたちのびっくり東京生活」は都市動物研究会との共著だったので東京タヌキ探検隊!を前面に出すわけにはいかなかったのです。
今回、タイトルに「東京タヌキ探検隊!」の名前を入れることは編集部サイドも最初からそのつもりだったようです。私もその方が書きやすいのでありがたいことでした。
私が最初に出したタイトル案は「東京タヌキ探検隊!の教科書」でした。うむ、なかなか悪くないコピーです。ですが、「教科書」はちょっと固いイメージだということで、他の案の中から選ぶことにしました。
そうそう、表紙のイラストですがこれも私が描いています。こちらで勝手に描いて、編集部には「気に入らなかったらボツでもいいですよ」と言っておいたのですが、そのまま採用されました。
なお、本書は紙の本として出版される可能性はありません。本にするには文章量が不足しているからです。
まだ電子書籍を読んだ経験がない方はこの機会に試してみてはいかがでしょうか。