EXTRA 5(2001/9/9)

「季刊Relatio」連載

「動物事件の読み解き方」補足

第5回 イリオモテヤマネコ保護のための飼いネコ条例制定

※この記事は「季刊Relatio(リラティオ)」連載「動物事件の読み解き方」をお読みになっていることを前提に書いています。ぜひ「Relatio」の方もご覧ください。
(参照 EXTRA 0)


西表島が含まれる沖縄県竹富町で今年3月、「竹富町飼いネコ飼養条例」ができました。このニュースは東日本方面ではほとんどマスコミに取り上げられなかったため、知らなかった人も多いと思います。今回の私の記事は、東日本方面で最も詳細に記した最初のものだと思います(多分)。
内容の方は雑誌を読んでいただくとして、ここではいつものように記事を補足していくことにします。今回は補足もあまりないのですが…。

飼いネコ飼養条例の内容

法律については、「電子政府の総合窓口」にようやく「法令データ提供システム」ができ、簡単に内容を入手することができるようになりました。しかし、自治体の条例となるとあいかわらずで、インターネットで探してもほとんど見つかりません。今回の沖縄県竹富町、東京都小笠原村の飼いネコ飼養条例もインターネット上ではまだほとんど見つからないでしょう。これらの条例は短いので、この記事の末尾に竹富町の条例の全文を掲載しておきます。
なお、沖縄県竹富町、東京都小笠原村のホームページはこちらです。飼いネコ飼養条例の情報は皆無ですが、参考までに。

沖縄県竹富町
東京都小笠原村

東京都「猫の適性飼育推進策について」

本文中で紹介した東京都の「猫の適性飼育推進策について」の全文はここにあります。ネコの現状と行政の対応についてよくまとめられた内容です。ネコ問題を考える上で、一読をおすすめします。
また、東京都衛生局獣医衛生課の資料ページにもネコに関する資料が掲載されていますので、あわせて読んでみるといいでしょう。

東京都答申「猫の適性飼育推進策について」
 →「第4回東京都動物保護管理審議会」の項にあります(PDF書類)。

東京都衛生局獣医衛生課
 →動物行政に関する資料目次

ネコNPO

記事中では詳しくはふれませんでしたが、地域猫対策の活動を行っているNPOの代表として「ねこだすけ」を紹介しておきます(「Relatio」Vol9に掲載の「ニッポン列島 人・動物紀行」で紹介されています)。


2007年12月・追記

条例全文を掲載しているためか、このページにリンクをしているホームページがいくつかあります。ですが、リンクはなるべくやめてください。
私は公的な機関ではありませんし、自治体の代理人でもありません。そのようなホームページをまるで「公式」のようにリンクするのは変ではありませんか?
このページにリンクするのではなく、ご自身で自治体に問い合わせれば条例をFAXなりメールなりで送ってもらうことが可能です。なるべく一次情報に直接あたるようにすることを勧めます。
これは学校の調べ学習でも同じです。このページをコピーするのではなく、自治体に直接問い合わせましょう。

竹富町ネコ飼養条例

(目的)
第1条
この条例は、動物愛護精神に基づき、飼いネコの適性飼養について必要な事項を定めることにより、竹富町の環境衛生の保持並びに自然環境の保全を図ることを目的とする。

(定義)
第2条
この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
(1) 飼い主  ネコの所有者又は、管理者若しくは占有者をいう。
(2) ネコ 前号の飼い主が所有し、又は管理し、若しくは占有するネコをいう。

(登録)
第3条
飼い主は、ネコ飼養の旨を竹富町長(以下「町長」という。)に届出、飼養登録申請をしなければならない。
2 町長は、前項の飼養登録申請があった場合、飼い主に飼養登録証並びに首輪及び飼養表示票(以下「登録用品」という。)を交付しなければならない。
3 飼い主は、交付された登録用品を町長が別に定める竹富町規則に従って装着及び貼付等をしなけらばならない。

(登録料)
第4条
飼い主は、前条の飼養登録の際に、別表に定める飼養登録料を納付しなければならない。

(登録の抹消)
第5条
飼いネコの死亡、譲渡、または町外移転等の事由が生じた場合、飼い主は、遅滞なくその旨を町長に届け出て、飼養登録の抹消手続をしなければならない。

(適性飼養)
第6条
飼い主は、次に掲げる事項を遵守し、飼いネコの適性飼養に努めなければならない。
(1) 疾病の予防や健康保持に必要な検査及び治療等の措置を講ずること。
(2) 公共の場所並びに他人の土地及び物件を不潔にし、または損傷させないこと。
(3) 糞等を適性に処理し、悪臭またはノミ、ハエ等の発生を防止するとともに公衆衛生に必要なその他の措置を講ずること。
(4) 飼い主は、飼いネコを責任をもって飼養し、遺棄しないこと。
(5) その他、他人に迷惑をかけないこと。

(繁殖制限)
第7条
飼い主は、飼いネコの繁殖により、適性飼養を行うことが困難となる恐れがあると認める場合には、繁殖を制限する措置を講じるよう努めなければならない。

(指導及び勧告)
第8条
町長は、第3条から第7条までに規定する事項を遵守しない飼い主に対し、必要な指導または勧告をすることができる。

(氏名の公表)
第9条
飼い主が、前条の規定による勧告に従わないとき、町長は役場の掲示板に飼い主の氏名を公表することができる。

(委任)
第10条
この条例の施行に関して必要な事項は、規則で定める。

附則
この条例は、公布の日から施行する。

別表

登録料

(1) 1頭目の登録

金額

1,000円

(2) 2頭目以降の登録

金額

500円


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