前回に引き続きGoogle Earthによる名所紹介です。今回は世界編。
●ニホンウナギ産卵場所
14° 0'0.00"N 143° 0'0.00"E
最近話題のニホンウナギの産卵場所です。スルガ海山のあたりだそうですが、海底地図まであるわけではないので、だいたいこのあたりかな、と思われる場所にマークしました。
●ドナウデルタ
45°10'22.66"N 29°17'55.56"E
ドナウ川河口部の広大な湿地帯です。水鳥で有名な場所です。
●大英自然史博物館
51°29'46.54"N 0°10'34.60"W
やっぱり、自然史の殿堂はここでしょうか。大英博物館からは早くから分離しています。
●ブリストル
51°28'50.83"N 2°38'6.99"W
日本には東京のような都会にもタヌキがいますが、イギリスではそれがキツネ(アカキツネ)になります。ブリストルは中規模の都市で、住宅地のキツネの生態がよく調べられている場所のひとつです。
マークはキツネが多く見られる住宅地にしてあります。同じような規格の住宅が整然と並んでいます。これは戦前に作られたというのですから驚きです。住宅部分と同じぐらいの面積の庭があることに注目してください。そして、それがずっとつながっています。これならキツネにも暮らしやすい環境です。
このブリストルに限らず、イギリスの都市は緑が多いですね。日本とは比べ物になりません。
●キリマンジャロ
3° 3'52.51"S 37°21'30.33"E
山頂にヒョウの死体があります。…というのはヘミングウェイの小説「キリマンジャロの雪」ですね。実はそのヒョウはミュンヒハウゼン男爵が飛行機から投げ捨てたもの。…というのは星新一「ほら男爵 現代の冒険」です。どうでもいい知識ですが…。
●ンゴロンゴロ・クレーター
3° 7'54.86"S 35°34'23.66"E
巨大な火山噴火口が緑の平原になっている場所です。サファリ観光で有名な場所。
●エドガートン(ブレールスフォード・ジャンクション)
42°49'58.70"N 89° 4'11.66"W
「はるかなるわがラスカル(あらいぐまラスカル)」の舞台となった場所です。すぐ東にあるのはコシュコノング湖(Lake Koshkonong)です。ミルウォーキーも遠くありません。衛星写真を眺めながら「ラスカル」を読んでみるのも面白いかもしれません。
●アウヤンテプイ
5°54'20.19"N 62°32'41.90"W
ベネズエラ・ギアナ高地の最大のテーブルマウンテンです。テーブルマウンテンとは、山頂部が平らになっていて、周囲が絶壁という特異な地形です。山頂部は下界とは切り離された場所になっているため、独特の生物が多く生息することで知られています。コナン・ドイルの小説「失われた世界(ロスト・ワールド)」のモデルになった場所でもあります。「テーブル」というので丸テーブルのようなものを想像していたのですが、実際はかなり複雑な形状をしているようです(茶色の部分が山頂部)。アウヤンテプイには世界最大の落差の滝、エンジェルフォールがあります。
おまけ
海外にはピンポイントで紹介できる動物関係の場所をあまり知らないので、おまけとしてその他の観光地を挙げていきます。
●ストーンヘンジ
51°10'43.70"N 1°49'39.83"W
ちゃんと列柱が見えますよ。
●バリンジャー隕石孔
35° 1'37.26"N 111° 1'20.03"W
隕石が落下してできたクレーターです。
●ケネディ宇宙センター
28°35'10.24"N 80°39'5.94"W
スペースシャトルやその他のロケットの発射場です。マークしてある巨大な建物がスペースシャトルの組立工場です。東に延びる道路の先に、2つの発射台があります。北西に延びる道路の先にはスペースシャトルが着陸する長い滑走路があります。
●アレシボ天文台
18°20'46.32"N 66°45'14.63"W
森の中に横たわる電波天文台。巨大な円形のものがパラボラアンテナです。
●パルテノン神殿
37°58'17.37"N 23°43'35.79"E
アテネの丘の上にあります。
●スフィンクス
29°58'31.02"N 31° 8'15.21"E
スフィンクスもちゃんと見えますねー。すぐ西にギザの3大ピラミッドが並びます。
●エアーズロック
25°19'42.46"S131° 1'59.83"E
巨大な1枚岩。オーストラリア大陸の中心ともいえる場所です。
●ナスカ
地上絵で有名な場所です。以下、主な地上絵を紹介していきますが、衛星写真でははっきりと判別できないものもあります。低高度(観光飛行機)からの画像はいろいろなホームページで紹介されていますから、それらとあわせて見てみると少しはわかりやすくなるかと思います。
マークの位置は、地上絵に重ならないよう少しずらしていますのでご注意下さい。
●翼
14°40'48.24"S 75° 6'3.16"W
●サギ(首の長い鳥)
14°41'7.99"S 75° 6'50.08"W
●オウム
14°41'22.53"S 75° 6'30.33"W
●トカゲ
(頭)
14°41'35.15"S 75° 6'51.30"W
(尾)
14°41'36.73"S 75° 6'54.63"W
本当は一続きになっているのですが、道路で分断されてしまっています。頭側の方はよく見えません。
●木
14°41'38.56"S 75° 6'54.38"W
●手
14°41'40.57"S 75° 6'52.25"W
●観測塔
14°41'38.58"S 75° 6'51.26"W
これは観光のための建物です。そう高いものではありませんが、すぐ近くの「木」と「手」を眺めるにはちょうどいいものです。
●うずまき
14°41'17.32"S 75° 7'24.25"W
●クモ
14°41'38.86"S 75° 7'21.62"W
●コンドル
14°41'51.04"S 75° 7'37.08"W
これはわかりやすいでしょう。
●イヌ?
14°42'21.70"S 75° 7'51.21"W
情報を総合するとここにあるはずなのですが、衛星写真からはよくわかりません。
●サル
14°42'25.52"S 75° 8'18.82"W
これもわかりにくいのですが、マークした地点は尾がぐるぐる巻いているその中心です。
●星
14°41'27.37"S 75° 8'43.25"W
●ハチドリ
14°41'31.20"S 75° 8'57.60"W
これはわかりやすいのでは?
●宇宙飛行士
14°44'42.31"S 75° 4'47.65"W
暗い色の山腹に描かれています。
●クジラ
14°48'59.63"S 74°59'42.44"W
これもわかりにくいですが、場所はここです。
ナスカの地上絵についてはいろいろな説がありますが、衛星写真から見る限りでは、宇宙から眺めるためのものではありませんね。かつてはもっとはっきりと見えたとしても小さすぎます。巨大な直線や三角形は注意してみれば宇宙からもなんとか見えるものかもしれませんが、宇宙船はかなりの高速で衛星軌道を飛んでいるわけですから、実用的な意味は見いだせません。宇宙からではなく、飛行機のような低高度からなら地上絵ははっきりと見えます。速度、高度の点からも現代の遊覧飛行ぐらいがちょうどいいのではないでしょうか。あるいは気球のようなものか。
今回は動物の話からちょっと離れてしまいましたが、衛星写真が無料で見られるというのは画期的なことです。皆様も思いついた場所があれば、Google Earthで観光してみるのはいかがでしょうか。宇宙からの観光は面白い発見があるかもしれません。