毎年恒例の東京カラス問題についてです。
東京カラス界でこの1年での最大のニュースは、またしても東京都知事が交代したことです。これにはびっくりでした。新知事になってカラス対策も変化があるかと思っていたのですが、心はオリンピックの予算削減に向かっているようで、カラス相手のちっぽけな政策にまでは目が届かないようです。
昨年度の東京都のカラス対策の結果は下記のホームページに、いつものように掲載されています。
「カラス対策の状況について|東京都環境局 緑の創出と自然環境の保全」
概要は
「・都内における生息数は、前年度に較べ4600羽減少
・トラップによるカラスの捕獲数は、前年度に較べ約1800羽減少
・都庁によせられたカラスに関する苦情相談件数は、14年度比約92%減」
とのことです。
グラフに示された数字は、
生息数は13300
羽捕獲数は12814羽
苦情相談件数は318件
となっています。
このカラス対策はいつまで続けるつもりなのでしょうか。目標は「生息数を7000羽にすること(東京都全体で)」となっていますが、いつになったら達成できるのでしょうか。昨年度は生息数がぐっと減っていますが、これは一時的なものである可能性もあり楽観できません。
都全体で7000羽というのはおそらく10年経っても達成できないだろうと私は予想しています。
今となっては予算とノルマがあるから続けているようなもので、本来の意義が忘れられているのではないでしょうか。
目指すべきはカラスを虐殺することではなく、カラスの害を減らすことです。その被害件数(苦情相談件数)が1/10になっているというのならもはやカラス対策の必要はなくなってしまったのではないでしょうか。
10年以上も政策が見直されず惰性で続けられているということには、当局も住民ももっと危機感を持った方がいいと思います。