Vol. 294(2005/12/4)

[今日の勉強]試験に出ない動物英単語

哺乳綱偶蹄目編その2

(第1回(食肉目編)第2回(霊長目編)第3回(クジラ目・カイギュウ目編)第4回(齧歯目編)第5回(偶蹄目編その1)第7回(翼手目・食虫目)第8回(残り全部編))

前回に続き偶蹄目編です。今回は偶蹄目の最大グループ、ウシ科を取り上げます。その前に…

プロングホーン科

プロングホーン→pronghorn,prongbuck,antelope

プロングホーン科はウシ科に分類されることもある微妙な位置にあるようです。


ということで、ここからが本編になります。

ウシ科

ニアラ→nyala
ボンゴ→bongo
イランド(エランド)→common eland,Cape eland
ブッシュバック→bushbuck
シタツンガ→sitatunga
クーズー→greater kudu

ニルガイ→nilgai,blue bull
アジアスイギュウ→wild water buffalo,carabao,arni
スイギュウ→water buffala 家畜種
アノア→lowland anoa
ミンドロスイギュウ(タマラオ)→tamarau,tamaraw

ガウア→gaur,Indian bison,seladang
ヤク→yak
バンテン→banteng,tsaine,tembadau
オーロックス→aurochs,wild ox
コープレイ(クープレイ)→kouprey,Cambodian forest ox
ウシ→cattle
ウシは学校では「cow」とか「ox」と習いますが、cow=雌牛、bull=雄牛、ox=(去勢した)雄牛といった細かい使い分けがされています。動物種として言うならば「cattle」ということです。

アメリカバイソン→American bison,buffalo
ヨーロッパバイソン→European bison,wisent
buffaloは本来スイギュウのことですが、アメリカではバイソンもバッファローとも呼ばれます。

ダイカー→duiker
ウォーターバック→waterbuck
コーブ→kob
リーチュエ→lechwe
プークー→puku
リードバック→reedbuck
リーボック→gray rhebok,Vaal ribbok
アンテロープ→antelope
ブルーバック→bluebuck,blaauwbok
オリックス(ゲムズボック)→oryx,gemsbok
アダックス→addax
ヌー→gnu
ハーテビースト→hartebeest,kongoni
ダマリスクス(トピ)→topi,tsessebe,sassaby,tiangs damalisc,korrigum,bastard hartebeest
クリップスプリンガー→klipspringer
ディクディク→dikdik
ベイラ→beira
オリビ→oribi
スタインボック→steenbok,steinbok
グリスボック→grysbuck,grysbok
スニ→suni
インパラ→impala
ブラックバック→blackbuck
スプリングボック→springbuck,springbok
ジェレヌク→gerenuk
ディバタグ→dibatag
ガゼル→gazelle
チルー→chiru,Tibetan antelope
サイガ→saiga
ゴーラル→goral
ニホンカモシカ→Japanese serow
「カモシカ」は英語で「シーロー」と言うことはあまり知られていないでしょうねえ。私も「シーロー」(この場合はスマトラカモシカのこと)という名前を聞いた時、「なんだそれ?」と思ったほどです。
ところで、カモシカがなぜウシ科に登場するの?と疑問に思っている方がいるかもしれません。でもカモシカはシカではなく、ウシの仲間なのです。今回紹介しているガゼルとかインパラといった動物もシカだと思っている方は多いでしょうが、正真正銘のウシ科の動物です。ウシとシカの見分け方は、シカは角が枝分かれし、毎年生え替わる、ウシは角に枝分かれは無く、生え替わらない、ということです。
ここまでに「buck」という名前がよく出てきますが、これは「雄ジカ」という意味です。ですが、シカではないんです…。

シロイワヤギ→mountain goat
シャモア→chamois
ターキン→takin,golden-fleeced cow
タール→tahr

ヤギ→goat
パサン(ノヤギ)→pasang,wild goat,bezoar パサンは家畜ヤギの原種と言われている動物です。
マーコール→markhor
アイベックス→ibex
バーバリーシープ→aoudad,Barbary sheep
バーラル(ブルーシープ)→bharal,blue sheep

ヒツジ→sheep
アルガリ→argali
ビッグホーン→American bighorn sheep
ムフロン→mouflon
ウリアル→urial

ふう、ユニークな名前の持ち主が多いのですが、これはこれでなかなか楽しいですね。これが種数が多すぎて体が小さすぎるネズミやコウモリだといいかげんな名前をつけられるところなのですが、大型動物はちゃんと命名される傾向があるようですね。


さて、今回はもうちょっと追加学習をしましょう。取り上げるのは偶蹄目の家畜品種の名前です。

・ウシの品種
ホルスタイン→Holstein
ジャージー→Jersey
ガーンジー→Guernsey
黒毛和牛→Japanese Black

・ヒツジの品種
コリデール→Corriedale
サフォーク→Suffolk
メリノ→Merino

・ヤギの品種
ザーネン→saanen
カシミア(カシミヤ)→Cashmere
アンゴラ→Angora

・ブタの品種
ヨークシャー→Yorkshire
ハンプシャー→Hampshire
ランドレース→Landrace
デュロック→Duroc

家畜の品種は非常に多いので代表的なものだけを取り上げました。これだけでも人間が偶蹄目を利用してきたことがよくわかります。しかも、ウシ、ヒツジ、ヤギはウシ科の動物です。人間生活の多くがウシ科に頼っていることを忘れないでください。


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