Vol. 583(2014/8/10)

[東京コウモリ探検隊!]帰宅エクストリームでコウモリ観察

「出社エクストリーム」という言葉があります。
「日本エクストリーム出社協会」ホームページによると、「エクストリーム出社とは、早朝から観光、海水浴、登山などのアクティビティをこなしたのち、定刻までに出社をするエクストリームスポーツである。」となっています。つまり会社に行く前に活動をすることを意味します。
この言葉、既にWikipediaにも載っていました。

さて、東京コウモリ探検隊!ではアブラコウモリの観察をしてくれる参加者を募集しています。出社エクストリームでコウモリ観察を!と言いたいところですが、東京の日出は夏至は4時30分ごろ、10月でも5時30分ごろです。夜が明けるとコウモリは寝てしまうだろうと予想されますので、夜明け前に観察しなければなりません。いくら出社エクストリームでもこれはちょっと早すぎる時刻でしょう。
ということで出社エクストリームでコウモリ観察は成立しません。

朝がダメなら夕方です。
出社エクストリームがあるなら帰宅エクストリームがあってもいいんじゃないでしょうか。
え? そんなの毎日やってる? 居酒屋行ったり、ビアガーデンに行ったり、買い物したり…。まあ、それでもいいんですが、ちょっと違ったことをやってみませんか。サイエンスなエクストリームも面白いんじゃないでしょうか。

私自身、今年は会社帰りにコウモリ観察をしています。その方法を紹介しましょう。

まず確認しなければならないのは日没時刻です。そして会社を出てから日没時刻ごろまでに到達できる場所を調べます。その場所をアブラコウモリ観察の起点にします。

次に、観察の場所を決めます。川沿いや緑地公園はコウモリが高い確率で見られますのでオススメです。
そして、ルートを決めておきます。だらだらと観察していては時間ばかりかかってしまって翌日にも影響しかねません。効率良くいきましょう。
移動距離は徒歩なら1時間あたり1kmぐらいが目安になります。かなり遅い速度に見えますが、途中でコウモリを確認したりメモを取ったりするのでどうしてもこの程度のスピードになってしまいます。
探索時間は2時間内にした方がいいです。日没後1時間をすぎるとまっ暗ですので探索はやりにくくなります。また、翌日に疲れを残さないためにも長時間にならないようにしましょう。夏は夜でも暑いので体力を消耗してしまいます。

注意しなければならないのは、ゴール地点の交通機関です。うっかり駅から遠いところをゴールにしてしまうとさらに歩かねばならなくなり疲れてしまいます。
交通機関は、東京都23区内なら意外とバスが使えます。たいていの行き先は鉄道駅なので便利です。
Googleマップではバス停も表示されるので、ストリートビューでバス停名や運行会社を確認しておくのが堅実です。
東京バス案内WEB」で運行路線を調べることができます。

こういった下調べをしておくことで効率的に観察ができるわけです。
当日は予定通り移動し、観察をするだけです。が、必ずしも予定通りに進まないことがあるのは当然で、余裕を持った計画にした方がいいでしょう。
また、夕食をどうするかも考えておいた方が良く、出発前に食べるか、ゴール地点付近で食事ができるところを事前に調べておくかしておくといいでしょう。まあ、これは行き当たりばったりでも何とかなることではあります。

観察の時には、観察地点ごとに時刻、場所、頭数などを記録していきます。スマートフォンを使ってメモするのが便利です。
コウモリは肉眼でもだいたい確認できますが、バットディテクターがあれば見落としを減らせます。

このようにして、私は平日に週1回のアブラコウモリ探索を実行しています。そして、土曜日もコウモリ探索に当てています。合計週2回コウモリ探索をしているますが、これ以上はやはりちょっときついかもしれません。学生ならもっとがんばれるかもしれませんが、社会人にはちとつらいです。

ところで、アブラコウモリ観察は小学生の夏休みの課題としても面白いかもしれません。コウモリの数が最大になるのは8月(その年生まれの子どもたちが飛び始めるから)なので時期的にもぴったりです。
ただ、時刻を考えるとひとりで歩かせるのも心配です。そこで親も同行することになるでしょうが、親も時間がなかなか取れないかもしれません。
ですが、日没時刻を確認してみてください。8月1日の東京の日没時刻は18時46分ごろ、9月1日は18時10分ごろ。会社から急いで帰れば間に合わなくもない時刻ではないでしょうか(長距離通勤者には無理ですが)。
また、お盆休みを利用するという手もありますよね。

コウモリ観察に適した時間帯は日没後のわずかな時間だけです。時間を制限されていると考えるよりも、他の時間帯を考えなくてもいいと思えばかえって計画がたてやすいかもしれません。
アブラコウモリ観察、ぜひやってみてください。


[いきもの通信 HOME]